介護タクシーの疑問と現状、将来を探ります。

訪問診療、訪問看護の充実、自宅からではなくショートステイから通院する方が増えています。

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疑問点と将来

2018年の改定で97単位→98単位

介護タクシー(=通院等乗降介助)は、2015年の報酬改定で報酬額が97単位に減額され(東京23区などの都市圏を除く通常の地域が970円)、運営的には厳しい事業となりつつあります。2018年の改定で98単位と増額となりましたが、焼け石に水的な感があります。

また介護タクシー乗務員の成り手が不足しているため、需要に満足に供給できない、少なくなった需要にも供給できない状況です。

福祉移送を含め、今後どういう方向へ進んでいくのでしょうか?

事業所・ケアマネ・利用者それぞれの立場

以前(2000年代)と比較して、事業所である私たちが介護タクシー(=通院等乗降介助)利用の必要性を感じる利用者、関係者に利用を提案するケースは、かなり多くなりました。

要介護1以上から介護タクシーを利用できるという理由だけで、事業所に依頼をしてくるケースも少なくなりました。

しかしながら、自分で病院の受付ができ、一部介助(手引きや体を支える)も必要ない、いわゆる経済的な理由で利用しているケースが、まだ存在すると感じています(安い料金体制にしているタクシー会社にも責任があります)。

そのような利用者は介護保険のサービスが通院等乗降介助のみのケースが比較的多く、中にはケアプラン作成による報酬を居宅介護支援事業所が受け取りたいだけでは?と思わせるものがあります。

正直当事業所が潤うことは結構なことですが、一市民、一県民、一国民としてはどうなのかな…と感じております。
さらにあるケアマネージャーは、現在の移送料金を含めた自己負担が身体介護にすると少なくなるという理由で身体介護サービスを依頼してきました(さすがに最近はありません)。
どう見ても身体介護にはあたらない利用者には、逆にこちらから通院等乗降介助の扱いにしかできない旨を、また通院等乗降介助の必要がない利用者にはこちらから進言させていただいております。

3年に一度の大きな介護保険改定

私個人としては3年に1度の介護保険改定で通院等乗降介助の利用条件を要介護1から2へ引き上げたらとも思っております。

身体介護、生活援助については単位数、利用要件などが改定される傾向ですが、通院等乗降介助については新設当初からしばらく改定がありませんでした(2014年消費税率変更により101単位に改定、2015年97単位にマイナス改定、2018年98単位にプラス改定)

訪問介護による通院ができなくなってしまうのでは?というケースも想定している今日この頃ですが、しばらくは訪問介護による通院は可能なようです。

以前、通院等乗降介助の利用条件を緩和し、自宅からではなく、出発地及び到着地が居宅以外である目的地間の移送、例えば病院~病院間も認めてほしいとういう行政相談がありました。

通院等乗降介助の提供範囲の拡大

有識者が会議により、検討しましたが、認められませんでした。

通院等乗降介助の現状
介護タクシーを取り巻く環境は厳しく、短期入所施設(ショートステイ)から通院する方が増えるなど報酬が入りにくい現状です。

ビジネスとしては厳しい!

私は介護タクシーに15年ほど関わっていますが、事務処理、経費等を考慮すると、今後介護タクシーの新規参入は困難、既存の事業所も廃業するところが多くなると予想しています。

理由として、契約者数は多いにも関わらず、利用者一人一人の通院回数が少なく、担当者会議~アセスメント~契約~訪問介護計画作成~モニタリング…といった一人の利用者に対する膨大な業務内容、及び記録書、請求業務費用、情報公開費用などの経費の割に、月に1回程度の通院(ほとんどの利用者は月1回)では、事業所が潤わない悪循環となっています。

訪問診療・訪問看護の充実により通院の必要性が減少

最近は、訪問診療・訪問看護の充実により、受診しなくても済む利用者、検査や医師の意見書作成のためにだけ受診すればいいというケースが増えています。

そのため、通院等乗降介助の需要は減少すると予想しています。
残念ながら、市内及び隣接する市町村の介護タクシー中心の事業所は廃業してしまいましたし、全国的にも撤退する事業所が後を絶ちません。

団塊の世代が65才以上となりましたが、上記の理由で訪問介護事業所、特に通院等乗降介助をメインとしているタクシー会社の訪問介護事業所は厳しい運営を迫られそうです。

女性高齢者

生活援助(清掃・調理・洗濯・買い物など)もトータル的に提供

訪問介護事業所でも、介護タクシーとともに生活援助(清掃・洗濯・買い物・調理など)、身体介護(排泄・入浴・更衣など)を同じ利用者にトータル的にサービス提供できる事業所は、通院等乗降介助のみの事業所と比較すると、管理もコストも有利であると言えます。

国(厚労省)の方針と通院等乗降介助は噛み合わない

2014年4月に消費税が増税されたことにより、100単位から101単位に変更となりました。報酬が10円増えましたね。周知を含めて結構やりづらかったというか…むしろ大変でした。
2015年4月の改定では何と97単位になりました。国には数値は切りのいいものでお願いしたいものです。処遇改善加算もその場の支払いと月単位の支払いでは、数値が異なり、分かりづらく、扱いづらいものと感じています。
2016年8月からは年収により自己負担が2割になってことにより、処理はますます大変となっています。
2018年4月の改定では100単位に戻してほしいという願いも虚しく、98単位とわずか1単位の増額改定となりました。

さらにさらに、2018年8月から3割負担者が登場、ますます事務的処理が複雑になり、面倒な作業が増加、頭が痛い今日このごろです。

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