介護タクシーには福祉用具の活用が欠かせません。

介護タクシーと関係が強い用具は、杖、車椅子、ベッド、スロープ、歩行器、手すりなどです。

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安全安楽な移動・移乗のため福祉用具活用が重要

福祉用具は利用者本人にとって、かつ介助者にとって有益な社会資源です。用具を使用することによって生じる効果の例を以下にあげます。

  1. 利用者の安全-用具を使用することで転倒のリスクを減らせる
  2. 利用者の負担軽減-用具を使用することで安楽に移動、移乗ができる
  3. 介護者の介護負担軽減-用具を使用することで本人の残存能力を活用、介護者は少ない力で移動、移乗ができる
  4. 介護者の保護-主に腰痛の予防になる
  5. 利用者と家族が共存、在宅生活が継続できる

介助の際に関わりが強い福祉用具の紹介

福祉用具にはレンタル品と購入品があり、主なものを掲載します。

レンタル品購入品
4点杖 ※1点杖はレンタル対象外
特殊寝台・特殊寝台付属品(サイドレール・介助バー)
マットレス
車椅子・車椅子用クッション
スロープ(移動用)・スロープ(室内用)
歩行器
手すり
昇降機・昇降座椅子など
ポータブルトイレ
入浴用椅子など
排泄や入浴に関する福祉用具は購入となります。
負担割合(1割~3割)に応じて、申請後に購入額が戻ってきます。

4点杖⇒普通の杖と異なり安定感のある歩行用具

杖には、普通の1本杖と4点杖があり、介護保険の対象となるのは4点杖です。
やや重いので、長時間の移動には辛いですが、ドッシリと安定感はあります。
1点杖を含めて杖使用時の主な介助内容は、以下になります。

右手に杖を持ち、左手を手引き介助。左手に杖を持ち、右手を手引き介助。杖歩行を常に手を伸ばし、支えられる位置で見守る。

介護タクシーには欠かすことができない用具のひとつです。

4点杖
4点杖は月に150円ほど(1割負担の場合)でレンタルできます。

車椅子⇒最も密接な用具

車椅子には様々な種類があります。要介護2以上であれば、1割負担、2割負担または3割負担で車椅子をレンタルすることができます(2018年8月から一部利用者が3割負担となる)。
麻痺がある、身体が傾く、拘縮があるなどの身体状況に適した車椅子を福祉用具貸与業者から提案していただき、利用者側が選択できるのがレンタル車椅子の特長であり利点です。
自分に合った車椅子を利用できるので購入するよりもおすすめです。
状態に合わせた車椅子専用クッションもレンタル品に含まれます。
リクライニング車椅子は大きい、重い、扱いづらいなどの短所もありますが、利用者は徐々に増えています。総合病院受診の際は、長い待ち時間による疲れや負担を軽減するため、特に利用するケースが増えています。

介護タクシーには欠かすことができない用具のひとつです。

ティルト式車椅子
上記はティルト式(座った角度を一定のまま倒せる)車椅子です。フットレス(足を載せる部分)も調整できます。
状態に合わせてリクライニング車椅子、ティルト式車椅子をレンタルされる利用者が増えています。
どちらも移乗時の負担が軽減される跳ね上げ式(肘置き部分が跳ね上がる)または肘置き部が下るものが多く、1ヶ月の負担は1割負担であれば数百円程度です。
背もたれの角度が調整できるのがリクライニング車椅子、背もたれとともに着座部分の角度が調整できるのがティルト式車椅子です。
リクライニング車椅子は長時間の着座の負担軽減効果、ティルト式車椅子は椅子からずれて落ちそうになる方に効果があります。

スロープ⇒段差を解消、安全な移動のための用具

要介護1以上であれば、スロープも車椅子と同様1ヶ月数百円程度で、レンタルができます。
通常タイプは折りたたみ式で、開いて使用します。
自宅の玄関、上がり框の段差の程度により、環境に最適な長さのスロープが揃っていて、段差環境によっては2つのスロープをレンタルすることもできます。
また自宅内の小さな段差(廊下から居室に入る祭)には三角型の段差解消スロープが効力を発揮します。
木製のスロープを家族自ら作製し、使用されているお宅もあります。
購入品として金属製のスロープ(2本を車椅子の幅に合わせて設置)もあります。

スロープも介護タクシーに欠かすことができない用具のひとつです。

移動用スロープ
スロープは玄関前などに段差がある際に、安全かつ安楽に移動するため使用します。
通常は真っ直ぐな長いものですが、ロール式のスロープもあります。
スロープ無しでも段差を移動できるのではないかという微妙な環境のお宅もありますが、利用者の不安解消及び家族の安心感のために利用したほうがベストです。

手すり⇒立ち上がるため、移動するための用具

立ち上がり用及び移動用の手すりがあります。
例えばベッド脇、トイレ、浴室などに設置、立ち上がり・起き上がりを安全安楽に行えるのが立ち上がり用手すりです。
短い距離、短い時間なら歩行可能な利用者のために、廊下や玄関周辺に設置するのが移動用手すりです。自分の力で、または見守り、右手を手すり使用・左手を手引き介助することで、利用者の残存能力を活用してできるだけ移動してもらうことが可能となります。
普通車で対応可能な利用者にとっては必要な福祉用具です。

玄関用手すり
玄関付近を安全に移動するための手すりです。

特殊寝台(ベッド)⇒本人にとっても介助者にとっても安楽な用具

特殊寝台は背もたれ、膝部分の角度が調整できる3モーター型が主流、2モーターベッドはは背もたれ機能のみです。
ベッド柵、褥瘡予防マットなどを合わせて利用するケースが多く、ベッド上で過ごすことが多い要介護4・5の方には必需品です。
ベッドを拒否して、布団で寝起きをされている方、または普通のベッドを使用している方がいらっしゃいますが、介助する家族、介助者の負担軽減のため、特殊寝台のご利用をおすすめします。特殊寝台の電動機能により高さや角度を調節、排泄介助や着替え介助、食事介助が楽に行えるからです。
車椅子移乗時もベッドの高さは重要であり、ストレッチャー移乗が安楽に行えるのも高さが重要になります。
ベッド柵はほとんどのタイプで取り外しが可能です。

3モーター特殊寝台
特殊寝台(介助用ベッド)からの車椅子への移乗は重要な業務内容のひとつです。身体が硬直している方は2人で移乗介助します。特殊寝台は原則要介護2からレンタルできます。

歩行器⇒利用者の移動を支援する用具

短い歩行が可能な方、伝い歩きが可能な方、パーキンソン病で小刻み歩行な方などに適しています。
本人ができるだけ歩きたいケース、リハビリケース、家族が歩いてほしいと希望するケースなど利用の用途は広がっています。
車輪のあるタイプ、車輪のない立ち上がりタイプ、U字型タイプと種類も多く、折りたたみもできるので、タクシーのトランクに積み込んで、病院内移動に利用できます。

歩行器
車輪のない立ち上がりタイプの歩行器。リハビリのため最適です。

スライドボード⇒寝台から車椅子、寝台からストレッチャーへの移乗用具

体重のある利用者を移乗する場合、疾患のため移乗時に身体に負担がかかる場合など、寝台と車椅子またはストレッチャーの高さを合わせて身体をずらしながら移乗します。
複数の介助員を要する場合に介助員が足りない際などに役立ちます。

スライドボード
安全安楽のためには複数介護員で対応するのがベストです。

昇降機⇒車椅子に着座した状態で昇り降りできる用具

玄関周辺の環境や身体状態が原因で玄関からの出入りが困難な方のため、主に縁側に設置、自動で登り降りできます。
その他に階段昇降機もあり、どちらもレンタルの対象になっていますので、1割~3割負担で利用できます。

昇降機
昇降機は簡単な操作で上がり下がりできます。

住宅改修⇒福祉用具で対応できない場合

手すりやスロープが適さない環境には、住宅改修という方法があります。住宅改修を行ってから申請をしても市町村から払い戻しが認められないので、予めご自分のケアマネージャーに相談するのがベストです。
市町村の住宅改修に関する年度予算は決まっているため、人数も限られます。年度早目の申請が望まれます。
私の経験上、ケアマネージャーの力量、特に行動力に差があるのは確かです。
担当ケアマネージャーに不安や不満がある場合、担当変更の申し出、居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)の変更も検討されたほうがよろしいと思います。

昇降機
コンクリート舗装と手すりの住宅改修

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