介護タクシーは、計画を立てて(月の予定を決めて)利用するのが原則です。
予定通りに訪問しても「今日は通院する日ではない」、「申し訳ないけど、通院取り消します」、「今日はデイサービスに行っている」……その他の理由でキャンセルされるケースが多々あります。
ちなみに、キャンセル料に関しては、いずれの場合もよほどのこと(迎え場所が遠方など)が無い限り、いただいておりません。
なぜか? 私たちの事業所も予約を忘れていたり、予約時刻に大幅に遅れたり、帰りの迎えに1時間以上要することがあったり……これでは、なかなかキャンセル料金の請求がしずらいからです。
キャンセル例1
訪問しても今日は通院する日ではないと主張される
ご自分のケアマネージャーから渡される「利用票」に通院の日時が記され、大きなカレンダーにも通院のための迎え時刻が記されているにも関わらず、今日は通院日ではないと言い張る利用者(及び家族)がいらっしゃいます。
対策としては、当日に確認の連絡をすることにしています。
前日ではなく、当日です。
本人及び家族には介護保険サービスを利用している認識が不足しているケース、危機感が不足しているケースが多いため、前日に確認して了解していただいても、当日訪問すると「何のこと?」という利用者(特に家族)が多いからです。
キャンセル例2
今日は通院しないと主張される
訪問すると
- 本人に通院する意思がない(薬が無くなるなどの通院の必要があるのに)
- 本人の体調が悪い、または付き添い家族の体調が悪い
- 通院準備ができていないので、今日は取りやめる……事業所としては泣けてきます。
このケースはキャンセル料をいただけることがあります。
利用者が通院する日時だと認識していたからです。
キャンセル例3
ケアマネが通院日時を間違っている
私が実際に経験したケースです。
訪問したところ、施錠されていて留守のようです。
ケアマネさんに連絡を入れると
- すいません、今日はデイサービスの日でした。
- すいません、予定変更で昨日からショートステイを利用しています。
- すいません、2日前に緊急搬送されて、入院中です……トホホ状態です。
ちなみに全ての利用者に確認の連絡ができれば良いのですが、正直30人前後の通院確認を1~2人で行うのは困難です。
なんとなんと、ケアマネージャーに直接キャンセル代を請求する事業所もあります。
キャンセル代
基本的にはタクシーの基本料金のみ、または基本料金+おおよそ要した時間分をいただいています。
寝台車両だと、複数人で対応するので最低5,000円ほどいただかないと割が合いません。
キャンセル料金の基準を設けている介護タクシー事業所はそれほど多くなく、逆にキャンセル料金も含めて様々な基準(例えば事業所から半径○○mで、実車走行距離が3分の1の場合は、迎車料金をいただくなど)を設けている事業所のほうが安心して利用できるのではないでしょうか。
営利を目的としている法人の事業所は、キャンセル1件が収入減の大きな要因となっています。